アクトス 膀胱ガン について

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薬事食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会
ピオグリタゾン塩酸塩含有製剤に係る安全対策について
平成23年6月23日
安全対策調査会
1. 品目の概要
一般名:ピオグリタゾン塩酸塩
販売名:アクトス錠、ソニアス配合錠、メタクト配合錠 (武田薬品工業(株))
ピオグリタゾン錠の後発品(6月24日薬価収載予定)
特 徴:インスリン抵抗性を改善し血糖を低下させる。
年間推定使用患者数:約132万人(企業による推定:平成21年度)
2.アクトスの膀胱癌発生リスクについて
(1) 今回のフランスの疫学研究(CNAMTS試験:後向き調査)の結果
・アクトスの膀胱癌発生リスクは、全体で、非使用者と比較して約1.2倍増(HR※= 1.22 95%信頼
区間1.05-1.43)。
・総投与量・期間の増加によるリスクが増加する傾向が認められた。
(治療期間12ヶ月~23ヶ月で約1.3倍(HR= 1.34 95%信頼区間1.02‒1.75)、
治療期間24ヶ月以上で約1.4倍(HR=1.36 95%信頼区間
1.04-1.79))
(2) 米国の疫学研究(KPNC試験:前向き調査)中間解析(2010年)の結果
・アクトスの膀胱癌発生リスクは、非使用者と比較して約1.2倍増
(HR=1.2 95%信頼区間0.9‒1.5)。
・全体解析では統計学的な差が認められなかったが、
治療期間が長い場合にリスクが上昇する傾向が認められた
(治療期間24 ヵ月以上で、HR=1.4 95%信頼区間1.03‒2.0)。
・10年間の観察が継続されている。
(3) 一方、膀胱癌のリスクを上げないとする疫学研究等も複数 報告されている。
※ HR(ハザード比):ピオグリタゾン塩酸塩使用者における膀胱癌発生率と非使用者における発生率の比。ハザード比が1より高いと、非使用者と比べてピオグリタゾン塩酸塩使用者における膀胱癌発生のリスクの上昇、1より低いとリスクの低下を意味する。
(4) 動物実験の結果
変異原性試験はいずれも陰性であるが、
ラットがん原性試験において雄で膀胱腫瘍の増加が認められている。
膀胱結石等の石灰化病変が誘因となり、がんが発生したと推定されている。
3. 諸外国の対応
(1) フランス及びドイツは、「新規の患者への投与を制限する措置」発表(フランス6月9日、ドイツ6月10日)。フランスは7月11日にリコールを実施する予定。
(2) 欧州医薬品庁では、今後、フランスの研究結果も含め評価し、全欧州として対応を検討する予定。
(3) 米国FDAは、6月15日、「膀胱癌の患者にアクトスを使用しないこと」等の勧告。今後、添付文書の改訂を行うとともに、引き続き、米国で継続実施中の前向き疫学調査の結果も含め評価を行う予定。
4. 当面の対応案
(1) フランス、米国での疫学研究のデータからみて、わずかであるが、
アクトス使用者において、投与期間に依存して膀胱癌の発生リスクが上昇する可能性があるため、
当面の対応として、以下の内容の使用上の注意の改訂を指示する。
ただし、疫学研究における限界も踏まえて慎重にリスク評価をすべきである。
・ 膀胱癌治療中の患者等には使用を控える。
・ 膀胱癌のリスクについて患者への説明を行う。
・ 血尿等の兆候について定期的に検査する。 等
(2) 使用上の注意の改訂に伴い、リスクに関する説明用資材を製造販売業者から提供する等の対応を行う。
(3) 引き続き、米国で継続実施中の前向き疫学調査の結果や欧米当局の評価を含め情報収集を行い、必要に応じ、追加の対策を検討する。
(参考1)膀胱癌の疫学
日本人の膀胱癌の年齢調整罹患率は、10万人あたり12人(男性)
白人の膀胱癌発生率は、10万人あたり20人程度
出典 JACR Monograph No.12
(参考2)フランス・ドイツの措置
2011年6月9日、フランス規制当局(Afssaps)は、ピオグリタゾン塩酸塩を有効成分とする医薬品の使用患者の膀胱癌発生リスクに関する疫学研究の結果を受けて、
これらの医薬品の新規処方をしないよう通達。
同時に、現在服用している患者は、自己判断で服用を中止せず、主治医に相談するよう促している。
ドイツにおいても同様の対応。
(参考3)米国の措置
現在、治療中の膀胱癌患者には、ピオグリタゾンを使用しないこと等以下の事項の注意喚起について、医療関係者向けの添付文書の項を改訂予定。患者さん向けの説明文書も改訂予定。
KPNC疫学研究の評価を継続、フランスの疫学研究の結果の評価も進め、さらなる情報が得られれば、医療関係者、患者さんに対して追加の情報提供を行う。
・ 現在、治療中の膀胱癌患者には、ピオグリタゾンを使用しないこと。
・ 膀胱癌の既往がある患者には、慎重にピオグリタゾンを使用すること。
膀胱癌の既往がある患者には、ピオグリタゾンによる血糖コントロールから得られる利益と明ら かではない癌再発のリスクを比較勘案すること。
・ 膀胱癌を疑わせる血尿、尿意切迫、排尿痛あるいは背部痛、下腹部痛がみられた場合には報告するように患者に指導すること。
・ ピオグリタゾンによる治療に際して、患者用説明文書を読むよう奨励すること。
・ ピオグリタゾン服用中の有害事象は報告すること。
以上、厚労省からの伝達事項でした!
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